<center> <img src="https://morimiya.chicappa.jp/yahoo/oomoribig.jpg"> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> 【絵　師】 <br> 川瀬巴水 <br> <br>　 【表　題】　 <br>　 「東京二十景・大森海岸」 <br> 巴水は、大正13年（1924）から昭和?5年（1930）にかけて、関東大震災から復興を遂げる東京の風景を、 <br> 20図の連作として描いた。 <br> この「東京二十景」シリーズからは、巴水の代?表作となる《芝増上寺》や《馬込の月》が生まれている。 <br> 大森海岸は江戸?時代?から昭和?初期にかけて、海苔養殖で質・量ともに日本一の生産量を誇り、 <br> ここで生産された海苔は、将軍家に献上される最上級品として、 <br> 「御膳海苔」とも呼ばれていた。 <br> 海苔の養殖は大森で始まり、その後江戸?時代?後期に有明?海や瀬戸内海に広がっていった。 <br> 大森の海苔養殖は、昭和?30年代?からの港湾開発によって終わりを迎えたが、現在でも多くの海苔問屋や加工業者が残り、 <br> 海苔の街としての姿を留めている。 本作には、当時の大森の海苔養殖を物語るように、護岸には、 <br> 海苔養殖に使用する海苔（のりひび）（海苔を付着させるための竹や木の枝）が積み上げられ、 <br> 岸辺にはベカ船と呼ばれる海苔採取用の小舟が繋留されている。この絵はもともと霧雨が降る夕方の情景を想定して制作されたが、 <br> その後、雨の効果を試行錯誤する中で、最終的に霧雨は採用されなかった。 <br> その名残として、雨は降っていないが、桟橋には傘をさす人物が残されて、この絵のアクセントとなっている。 <br> 透明?な藍色を幾度も摺り重ねることで、宵の浜辺の清?澄な空気感が見事に表現されている。 <br> <br> 【状　態】 <br> 後摺り・手摺木版画・裏打なし・少汚れ・少ヤケ・経年による時代?感あり 版元?：渡邊木版 <br> <br>　　　　　　 【サイズ】 <br> 縦約39.3cm×横約26.3cm <br> <img src="http://morimiya.chicappa.jp/yahoo/syousai.jpg"> <br> </center>」 <br>