米国 ＵＥ (ユナイッテッド エレクトロン)ブランドの ８９ 五極出力管 ペア２本検査済みです。ＵＥ とはかつて米国ニュージャージー州にあった、ユナイテッドページ(ＵＰ)という名の商社が真空管を販売する際に使用していたブランド名です。 <br> <br>出品物のやや訳ありとは本来 ８９ は６本足のＵＺベースですが、出品物は５本足のＵＹベースになっています。また、８９ と言う名称は見当たらず ３１１Ａ とベースに印刷されています。おそらくこれはＵＰ社がＵＺベースをＵＹベースに変更しＷＥ－３１１Ａに見せかけたの為だと思います。そのため、第３グリッドはベースの中でカソードに接続されています。出品物が ８９ であることが分かったのは、ガラスグローブに本来印刷されていた ８９ の文字がうっすらと残っていた真空管があったからです。ヒーター電圧が ３１１Ａ は１０Ｖで ８９ は６．３Ｖですからそうとうに無理のある変更だと思います。念のため出品物の６．３Ｖ時のヒーター電流を計測したところ規格表通りの０．４Ａでした。 <br> <br>８９ は五結と三結のときに第二第三グリッドの接続の仕方があります。三結の際は第二第三グリッドをプレートに接続する指示が規格表にありますが、出品の真空管はすでに第三グリッドがカソードに接続されているため第二グリッドのみをプレートに接続して三結にすることしか出来ません。少し特性は変わってくると思いますが、電気的には問題は有りません。交換されたＵＹベースは銀メッキされたピンになっています。ベースとピンコネクションは 少し小ぶりな同種類の ３８ と同じですので、バイアスを変更すれば ３８ のアンプに差し替えが出来ます。 <br> <br>検査は三田無線の３００１Ｄ型真空管試験器で行いました。検査した条件は真空管規格表にある五極管接続の状態です。Ｅｂ ２５０Ｖ、Ｅｇ２ ２５０Ｖ、Ｅｃ －２５Ｖ でその時の標準値は Ｇｍ １８００μｍｈｏ、Ｉｐ ３２．０ｍＡ、Ｉｇ２ ５．５ｍＡ となります。ラジオ技術社のオーディオ用真空管マニュアルに依りますと工場出荷時の許容変動率がプレート電流が±３０％で相互コンダクタンスが±２５％となっています。 <br> <br>出品の真空管はあまりにも古いため未使用品かどうかは不明です。しかし、検査結果を見た限りほぼ未使用品と思われる状態だと思います。出品物は３０本近い真空管を計測して計測値の近い真空管のペアにしてあります。従いまして、写真の真空管は見本と言うことになります。実際お送りする真空管は写真の物と異なる場合があります。 <br> <br>発送は勝手なが らヤマト運輸の宅急便と日本郵便のゆうパックに限らせて頂きます。どちらの方法でも持ち込み割引き後(宅急便は１００円引き、ゆうパックは１２０円引き) の料金でお送りします。運送料は着払い元払いのどちらかご希望の方法でお送りできます。料金はどちらの方法でも同額です。数量の増量や発送方法の変更等その他ご希望ご要望がありましたらご入札前にお問い合わせください。