仕様：1988年製YAMAHA YSG-TⅡボディ＆ネックです。 <br> <br> 1988年に新登場した機種で、前年までのYAHAMA SFXシリーズの後継機種のような存在でした。 <br> <br> 基本的に上位機種のYSG-Ⅰと基本機種のYSG-Ⅱが存在し、それぞれにストップテールピースバージョンとYAMAHA Vintage-Proが搭載されたトレモロバージョンがありました。 <br> <br> こちらは基本機種のYSG-ⅡのトレモロバージョンであるYSG-TⅡになります。 <br> <br> 基本的に先代モデルであるYAMAHA SFXシリーズ同様にダブルカッタウェイのアーチドトップが美しい形状が特徴ですが、ホーン部分がさらにディープカッタウェイになっており、SFXシリーズよりも若干精悍な印象です。 <br> <br> また、ボディ厚も48mmとSFX系に比べ若干薄くなっており、全体的に贅肉をそぎ落としたような感じのシャープなイメージがあります。 <br> <br> 実はストップテールピースバージョンと、トレモロバージョンでは仕様に大きな違いがあります。 <br> <br> ストップテールピースバージョンは、マホガニー材のミディアムスケール24Fで指板サイド、ボディにはバインディングが施されています。 <br> <br> トレモロバージョンは、メイプル材のレギュラースケール24Fで指板、ボディともにノンバインディング仕様になっています。 <br> <br> また弦のテンションの確保のためヘッドに後退角が付いていますがスケールとブリッジの違いから、ストップテールピースバージョンは14度、トレモロバージョンは9度になっています。 <br> <br> その他、トレモロバージョンにはロック式ペグが採用されていたり、定価も5000円UPという内容でした。 <br> <br> ということで同一機種でありながら別のスペックになっており、YAMAHA SFXシリーズとも相違が結構見られます。 <br> <br> このシリーズは同時期のRGX系のように台湾工場やOEMのフジゲンではなく、国内のYAMAHA工場製です。 <br> <br> このYAMAHA YSG-TⅡ固有の概要は <br> <br> ボディ材はメイプルトップにアルダーバックになっており、トップは2Pですがセンター合わせではありません。 <br> <br> ネック材は前述したようにメイプル材、指板はローズ材でレギュラースケール24F(648mm)です。 <br> <br> ジョイントはセットネック構造でハイポジションが弾きやすいヒールレスジョイントになっています。 <br> <br> ボディカラーはSNS(シースルー・ネイビー・サンバースト)という1980年代末のYAMAHAに多くみられる濃紺系のサンバーストです。 <br> <br> ブリッジは取付が特殊なYAMAHA Vintage-Proに対応しており、それ以外のブリッジの搭載は大きな加工が必要です。 <br> <br> PUザグリは2ハムで内部には導電塗料が塗布されています。 <br> <br> コントロール部位は元々2ポットで、PUセレクターは6弦側ホーン部です。 <br> <br> ジャックプレートはプラ製の正方形4点止めに対応しています。 <br> <br> ナットは本来ホワイトのものが採用されていますが、この個体はグラファイト製のブラックのものに交換されています。 <br> <br> この個体は若干モディファイされていたもので、本来クロームパーツがディフォルトですがすべてブラックパーツに交換されており、その関係でナットもブラックにされたのではないかと思います。 <br> <br> ペグは本来はつまみがグローバー型のビス穴真下出しがディフォルトでしたが、GOTOH製ビス穴斜めだしのブラックタイプのものに交換されていたため、どちらをつけても余計なビス穴が見えます。 <br> <br> コンディション：細かな傷や擦れはあるもののひどい塗装はげや欠けは見られず、外観はそれほどひどい使用感や経年感は少なく概ね綺麗であると思います。 <br> <br> ただ前述したように改造により手が加えられた個体であり、ナット交換、ペグのビス穴、ストラップピンの移動による穴(こちらは同色のシールが貼ってありほとんど目立ちません)。 <br> <br> あとは程度にシビアな方用に記載するとすれば、写真にもありますようにブリッジキャビティ部にザグリがあり、4個ビス穴があることからここにも何か搭載されていたようです。 <br> <br> ブリッジテンションスプリングを結構奥まで締めていたためにフロントPUザグリ内部に木部の割れがあります。 <br> <br> ネックの状態は現状でストレート、ロッドは左右に回せます。 <br> <br> フレット残はジャンボタイプのフレットで、1Fから12F部位で7割から8割の残、12Fから24Fで8割から9割の残としっかりと残っています。 <br> <br> 指板は特にひどいダメージはなく綺麗です。 <br> <br> メンテナンス：フレット研磨、指板アルコール清掃、レモンオイル塗布、外観清掃を施していますので、元々そこそこ綺麗ではありましたがさらに綺麗になっています。 <br> <br> ジャック部のバックパネル、コントロールバックパネルはこの機種専用っぽい特殊な形状であるため付属します。 <br> <br> 発送はこのボディをプチプチで巻きソフトケースに入れ、巻段ボールをまいて発送いたします。 <br> <br> 送料はゆうパック160サイズにてお送りいたします。 <br> <br> ストップテールピースバージョンに比べ、搭載ブリッジが基本的にYAMAHA Vintage-Proに限られてしまうのであまり改造には向きませんが、1988年というバブル期最盛期に企画、販売され、一番音楽シーンに活気があった時代のギターです。 <br> <br> 当時の定価は70000円でしたが、今ではこの造りの国産ギターをこの価格で販売は無理でしょうね。